ひょうご就農支援センター

新規就農者の声Voice of seniors

先輩No.153

「都市近郊農業にビジネスチャンスを見つけた」

久世継義氏写真

農業をするきっかけは?

久世氏:都市近郊農業にビジネスチャンスを見つけたことが最大の動機です。農業は企画→生産→販売まで全部手がけられる、小規模でも手作りでブランドを構築できる面白い業種だと思いました。

私は新規事業や営業の経験があり、妻はデザインの経験がありました。農業の先端技術と私たちの経験を掛け合わせて、さらにパートナーシップの精神で社内外に仲間を集めていけば、素晴らしい事業を作れると考えました。

就農して良かった点、苦労した点は?

良かった点、嬉しかったこと:創業して間もなく5年になります。当初は夫婦2人の事業でしたが、今はパートタイムの従業員も12名になり、事業が軌道に乗りつつあります。

よしよし畑が掲げる「幸せを生む農業」、「日本でも屈指の農業」が働く皆の目標になり、仕入先、販売先、行政や地域の皆様からも期待して応援してもらえることが嬉しいです。

スーパー店頭販売の様子

苦労した点:栽培、出荷、営業活動、経理財務、外交など多岐にわたる仕事を同時にバランスよく整えていくことがとても難しいと感じます。事業2年目から組織化で対応しようとしましたが、作業の習熟やチャレンジ精神の組織文化が定着するまで2~3年を要しました。私自身も良いリーダーに突然なれる訳はなく、経験を蓄積し皆の信頼を得るには時間が必要でした。

私は組織作りが事業成功のカギになると確信しています。ただし、事業規模に対し組織作りを先行させたため、現実として資金繰りの困難は避けられませんでした。運転資金の調達など財務活動の重要性を骨身にしみて感じました。

「農業は毎日の食事の出発点」

久世氏:農業は毎日の食事の出発点となる、とても魅力ある業界と感じています。一方で、収益性を向上できなければ未来がありません。日本の農業者が懸命に農作業して、品質の高い作物を収穫しているにも関わらず、全体的には衰退している現実があります。一方で、誇りをもって事業を運営し、きちんと収益を上げている農家や産地には後継者がしっかりいることにも気が付きました。

新規参入組が、新しい視点でより良い農業に向けて試行錯誤することは農業界にとっても意義あることと思います。

ぜひ大きな強い目標を掲げて、たくさんの仲間を集めて、魅力的な農業をしてください。将来一緒に面白い仕事ができたら愉快だなと楽しみにしています。

新規就農(令和5年1月取材時点)先輩DATA
久世継義氏写真

氏名:久世継義 住所:加西市下宮木町 年齢:41歳 就農区分:Iターン

【就農から現在まで】 2018年4月 離職 2018年7月 開業届、 露地野菜の出荷開始 2018年9月 県立農業大学校で 1年間実践研修を受講 2018年10月 パイプハウス竣工 2019年12月 高軒高温室竣工 2021年7月 よしよし畑株式会社設立 現在に至る

【農業経営の状況】 主な栽培品目:施設トマト、露地なす等 農地:89a(借地89a) 施設:高軒高温室10a、パイプハウス3a 経営内容:施設トマト13a、露地なす10a、 露地ほうれんそう30a、
スイートコーン30a
労働力:本人、妻、雇用12名 出荷先:スーパー、JA直売所、 ネット直売、ふるさと納税など

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